乱視とは角膜と水晶体のゆがみによって、光の屈折がずれしまい、
焦点が合わなくなっていることです。
人間の目には個人差があり、角膜の形状も左右上下対象なカーブを描くことなく、
多かれ少なかれラグビーボールのようにゆがんでいるものです。
そのゆがみによって、網膜上で焦点をあわせることができなくなり、
視界がぼけてしまいます。
現在の検査機器の精度はとても高くなっています。
今では乱視のない目の方が珍しいくらいです。
人の角膜や水晶体は完全な球体ではありません。
どんな人でも上下左右に多少のゆがみがあるものです。
それではすべての人で乱視の矯正が必要であるかといえば、
そうではないのです。
人間の脳はすぐれた画像処理を行っています。
目に映ったぼけた画像は視神経を通じて脳に伝達されます。
画像のボケが比較的小さいときは、脳で歪んでいない元の画像に復元しています。
これで弱い乱視があってもクリアに見ることができます。
だから弱い乱視の場合は、矯正する必要がないのです。
乱視を安易に矯正してしまうと、脳が行っている画像処理が狂ってしまい、
違和感を感じたり、よく見えるのに酔ってしまうのは、このためなのです。
ただし日常生活に支障が出るほどに、ゆがみを感じる場合には、
眼鏡などで乱視を矯正する必要があります。
乱視が強い場合はボケが大きくなりすぎて、
もはや脳で画像を元通りに修復することができなくなってしまいます。
当然見えにくくなってしまいます。
この時脳は、ぼけてピントが合っていないと判断します。
脳の命令によって、目は一生懸命にピント合わせを行います。
しかし乱視なのでどうしてもピントは合いません。
目はずっとピントを合わせの筋肉を動かし続けることになります。
乱視が疲れ目の原因になるのはこのような理由からなのです。
もちろん、このような強い乱視の場合は矯正が必要です。
乱視は先天的な場合もありますが、後天的にも発生するので注意しましょう。
近視の初期段階では、無理に見ようとして無意識に目を細めて見ています。
目を細めることで角膜や水晶体に大きな力がかかることになります。
この力で角膜や水晶体がゆがみ、乱視になる恐れがあるのです。
見えないからと目を細めている人は特に注意します。
もし見えにくいと思ったら、乱視になる前に、
メガネやコンタクトレンズで近視を矯正して、よく見えるようにします。
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